青春アドベンチャー「プラハの春」


更新する暇もないくせに新たなカテゴリーを作ってしまう私。ま、いいか。


本当は「ラジオ」と言いつつ、NHK-FMで放送しているラジオドラマ「青春アドベンチャー」の感想しか書かないと思うけれど。

プラハの春」の感想の前に、「青春アドベンチャー」そのものについての感想等を少々。


青春アドベンチャー」はふとしたきっかけで聞くようになったけれど、リスナー暦1年ちょっと、という新米である。タイトルは違えど、かなり昔から放送していたらしいが、なぜ今まで知らなかったのか、と後悔もしたくらいである。
ラジオという、今ではマイナーと思われる放送媒体で、しかもラジオドラマとなると一般的には更にマイナーなジャンルになりそうなので、認知度が低くても仕方がないかもしれない。私自身、聞き始めてから他人に勧めることがないので、知る人ぞ知る・・・という番組(ジャンル)なのかもしれない。

毎回傑作というわけにもいかず、聞かない時もあるが、おおむね面白く、これをきっかけに原作になった小説を読む、ということも何度かあった。そういう意味でも、すっかり毎日の放送が楽しみになってしまった次第である。


さて、今回の「プラハの春」。
NHKはこの放送に相当力を入れているらしく、スポーツ新聞にも記事が載ったとか・・・。残念ながらその記事は確認できなかったが、NHKが自信を持って放送しただけのことはあり、確かに面白い。
不勉強ながらこの原作は読んでいないのだが、タイトルと大まかなあらすじは知っていたが、政治問題に関わるドラマだとややこしくなるのか? という心配も杞憂で終わった。


現時点で第9回まで聞き終わったが、わかりやすく、非常に続きが気になるドラマで、今まで聞いた数少ない作品の中ながら、1,2を争うほどの出来栄えだと思われる。
脚本がしっかりしているのは勿論のこと、出演者も演技上手な役者さんばかりで、安定感抜群。
登場人物で下手な人はいないけれど、やはり主人公の堀江亮介役の高橋和也、ヒロインのカテリーナ役の若村麻由美は、出番も多いだけに余計にうまさが目立つ気がする。
高橋和也は昨年の「家守綺譚」で初めて存在を意識したけれど、この作品でも誠実で、かつ情熱的な外交官役で素敵。
(「家守」もかなり好きな作品。原作も読んだけれどよかった!)
若村麻由美は、言わずもがな。成熟した大人の女性のしっとりした色気と気高さが声から伝わってきて、うっとりしてしまう。


平和な生活に慣れきってしまった現代日本人である私に、(ありきたりな表現ながら)真の平和とは? 困難な状況で人を愛するということは? ということを考えさせる作品。


もし原作も読めそうなら、挑戦してみようかな・・・。